これで君も変態釣り師

海アメ釣りは変態の釣りである。
冬道をうんざりする程運転し、真冬の海岸でキャストを繰り返し、まつ毛を凍らせ、結局あたりすらなくロッドをたたみ、また長い帰路につく。
それでも再び貴重な休日に出かけてしまうのは、アメマスの魔力に取り憑かれているから・・・と思うのは一部の釣り人だけで、その考えは政府首脳と同じ位、世間一般とかけ離れている事を知るべきでしょう。
この、本州のサクラマス釣りと双璧をなす変態釣りのドツボを紹介しましょう。

夜明け前に起きるのは寒いし、まだ路面がテカテカに凍っている。暗いとそれが見えないので運転が嫌だ。という訳で明るくなってから出発し、飯を食ったりウンコしたりしているうちに、到着するのは昼頃になってしまう。
アメマスが岸際に食事に来る時間はとうに過ぎているし、陸地が日光で暖まるため急激に向かい風が吹いてくる。
淡水ばかりやっていたL&Fマンは海を眺めても潮の流れがさっぱりわからない。
そして波がラインに強烈なドラグをかけ、意図したのと全然違う場所をルアーが漂っている。重量ジグを使うのは、向かい風で飛距離を出す事のほかに、波によってテンションを失わないという意味も含まれている。
またジャーク&フォールというテクニックはアクションそのものの有効性と同時に、波に流されにくいというメリットもある。
砂浜でリトリーブして波打ち際をズリズリ引っぱっていると、大抵のルアーは塗装が剥げてくる。ダイワのファントムはそういうのに強いと思う。
ルアーマン数人がお手上げの時、フライマン一人が入れ喰いという経験が何度かある。そんな中で隣りのルアーマンがスピナーでヒットさせた事があった。しかしスピナーはスレるのが早く、連続ヒットとなるとやはりフライに分がある。
一発大物はルアー・・・のはずだが、小物ですらなかなか一発こないのが現実である。